やっちゃえ先生探究記

生徒の力が引き出される「学習者中心の学び」をデザインしたい教員です。地道な形成的評価を大切に。

授業中に起こった、ちょっと素敵なはなし

こんばんは!やっちゃえ先生です!

夏休みが明けて授業がスタートしている学校もあると思いますが、私の勤めている学校でも授業がスタートしました!今日は、その授業再開初日におこったちょっと素敵なはなしを紹介します。

 

私は社会科の教員です。久々の授業ということで、説明が続くような話ではなく、今までの復習からはいりました。

簡単に言うと、

・地域を指定した世界地図を10分間みて国名・位置を覚え、

・次の10分で白地図に国名を覚えただけ書く

・一番多く書けた人がチャンピオン!

というゲーム感覚で取り組める内容です。

 

10分で友達とわいわい言いながら覚える子、下を向いて一人でぶつぶつ言いながら覚える子、ノートをだして位置関係をメモして覚える子、とにかく書いてみる子、空中に書く子、いろいろな生徒がいます。

 

(保護者とあった時やTELする機会があったときに、すっと話せるよう、生徒の様子を注意して観察しておくのも、また教員としての仕事です)

 

で、10分間黙々とアウトプットに取り組み、いざ結果発表のときでした。

自分で採点をし、いくつあっていたかを数えてもらいました。

高得点をとった4、5人の中で、1位に輝いたのは、

クラスでも目立たない方で、コミュニケーションがすこーし苦手なAさん。

勉強がめちゃくちゃできる!という感じでもありません。友人関係を築くのも少し苦手なタイプです。

 

そんなAさんが、小さい声で「◯◯点です...」と点数を言ってくれました。

私も高得点に驚き、「おおお!すごいね!」と言いつつも、

心の中では、「Aさんに活躍の機会があったことは嬉しい、けど、この結果は正直意外だな、」という思いがありました。

きっと生徒にも「意外」という印象があったと思います。

 

私はAさんの名前を黒板に書きながらも、クラスの「意外だね笑」が充満しそうな雰囲気に対し、「じゃあみんなで拍手しよう〜〜!」と言う事を瞬時に決めていました。

その後、「Aさんが高得点をとった理由としては、皆と別の縮尺の地図を見て、皆が苦手なエリアを重点的にみていた」ということを伝えようと思っていた矢先でした。

 

 

私が黒板に書いている数秒、意外だね笑 が充満しそうになる中で、Aさんとは席が離れたBさんが控えめにこう言ったのです。

 

 

 

 

「先生、拍手してもいいですか…?」

 

私は即座に「もちろん!拍手しよう!!」と続き、生徒たちもAさんに拍手を送りました。

 

この話、実は私が担任しているクラスで起こった事なのですが、あまりに素敵な発言に、今かいていても「ああ、なんと素敵な生徒なんだ」と噛み締めています笑

 

 

これ、なかなか言えませんね。大人こそ言えないかもしれません。

なんとなくその場に合わせて流してしまう。

 

BさんはAさんと特別仲が言い訳ではありません。席も遠い。

でも、クラスの友人の頑張りに対し、素直に拍手しよう,と言えるその心。

本当に心があたたかく、幸せな気持ちになりました。

(拍手をもらったAさんの表情も、抜群でしたね、担任冥利につきる!)

 

今日も生徒から学んだ、若輩者でした…

ではまた!