やっちゃえ先生ブログ

教員の、教員による、教育のためのブログ。 大胆かつ繊細に、実のある記事を。 民間企業→私立中高一貫校→私立高校(今ココ)。

manaveeの競合はスタディサプリ?〜リクルートの強さと脆さ〜

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昨日の記事で、manaveeという「無料で大学受験のための映像講義が受けられる」サービスが終了する話をきっかけに、教育の機会格差について考えてみました。

yacchaesensei.hatenablog.com

 

いくつか反応を頂いた中で、「いろいろ問題があるとは言え、manaveeが淘汰されなければならない競争相手がいたのでは」という声があります。

 

今日はその「競争相手」、「競合他社」について教員目線から思うことを。

 

◯安価で良質!スタディサプリ

個人的には、リクルートさんのスタディサプリが第一にあがってくると思います。

東進ハイスクールさんも同じく映像講義ですが、単価が高額で、塾形態をとっているため、ここでは割愛)

 

かつては、「受験サプリ」という名前でCMもかなりの数打っていたように思います。


リクルート CM 受験サプリ『時間が足りないキミに効く』篇 15秒

 

香川照之さんを起用し、1か月無料というキャンペーンで、大いにPRされた印象です。

部活に忙しい高校生をモデルとして、スマートフォンで良質の講義を安価で受けられるこの学びの形は、確実に教育業界に一石を投じたと思います。

CMの「♪受験サプリサプリ↑」という響きも、印象的でした。

 

そして何より、月額980円というのが最大の売りでしょう。それでいて、良質な講義を受講し放題、という点は、昨日の記事で書いたような、manaveeを利用している生徒たちにとっても、サービスの乗り換えを意識してもおかしくないと思います。

 

料金に関しては、こんな紹介も。

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 出典:料金(塾・予備校との比較)|スタディサプリ高校講座(旧:受験サプリ)

 

これはちょっと言い過ぎですかね笑

理由は、塾・予備校にかかっている年間費用の平均額が約20万だからです。(公立・私立を合わせて計算)

もちろん浪人するとなれば、これくらいの費用がかかりますが、この試算はあくまで大手予備校に「みっちり」通い詰めた場合との比較でしょう。

 

でも、親に塾代の迷惑をかけたくない、と思う高校生でも図式で容易に理解でき、インパクトを与えている点は、さすがリクルートさんだと感じます(上から目線?笑)

 

リクルートのビジネスは、速い!!

リクルートさんの強さは、圧倒的スピード感だと思っています。

ビジネスの芽があるところへの嗅覚と、そこからビジネスの形を作り出すまでのスピード感。

教育業界というのんびりした業界の中では、確実に図抜けている気がします。

友人にもリクルートに勤めている友人や諸先輩がいますが、まさにそんな空気感を感じています。

何より、独立するのが当たり前、という風土の会社ですからね笑

その友人から聞いた話だと、

30代になると、「なんでいるの?」と思われる社風だそうです(言い過ぎ)。

 

結果に対するこだわりは、ものすごいと思いますし、当時「受験サプリ」の営業が学校に来たときも、猛烈かつ、したたかな営業でした笑

 

教育機会の格差に風穴をあけつつ、しっかりとビジネスとして成り立つ事業。

確かに、manaveeに比べて、収益性と講義の質担保の2点で、上回っているのかもしれません。

 

しかし、そのリクルートにも脆さがあると私は思っています。

 

リクルートの脆さは、教員目線。

え?別に教員目線なんていらなくない?

生徒が自分で登録してお金を払って使うのだから、学校の教員関係ないよね?

と思われるかもしれません。

 

もちろん、スタディサプリは、直接顧客向け(B to C)のサービスであることは言う間でもありません。

しかし、ビジネスとして大きな収益を目指す以上、to Cの戦略では、やはり時間がかかります。となれば、顧客は誰になるか?

 

そう、学校なのです。

だから学校にリクルートの営業が来るのです。

学校が採用すれば、その学校の生徒(全員)が導入する保証がある。つまり、ビジネスとしてはto Bの形をとれば、一気に面展開が可能になります。

 

スタディサプリを学校の補完的なサービスとして使用し、学校支援を行うという意義はよく理解できますが、

実際に、教員が「生徒の使用状況を把握し、使用法を見直しながら講義を受ける」というところまでいっていないのではないでしょうか。

その先進事例があったら、是非教えて頂きたいです!

 

私の知る限りでは、そういった「教員が、スタディサプリを利用する生徒の状況を把握し、学校での指導に生かす」という視点は、盛り込まれていないように感じます。

(ベネッセさんは、その逆でスピード感は劣るけれど、教員が「使う」ところまで考えたサービスを展開されていると思います。でも、どちらがよい、という話でもないはず。)

 

このあたりが「スタディサプリを導入したはいいけれど、結局学校として何か働きかけることは難しい」という思いに繋がると思うのです。

 

 

◯「学校」の構造的な強さに無自覚な教員であってはいけない

 

述べてきたように、スタディサプリを学校に導入するか決めるのは教員です。

言い換えれば、学校はお客様で、「選ぶ側」と思ってしまいがちなのです。

 

でも、スタディサプリの講義は良質です。(私もいくつか観ています)

これを

「導入すべきか検討に値する1(いち)サービス」として捉えるか、

「教員や学校の存在意義を揺るがす競合」として捉えるか。

 

 

は、その学校や教員に大きな影響を与えるのではないでしょうか。

それについては、私なんぞよりもホリエモンに語ってもらいましょう。

weblog.horiemon.com

 

 

学び続けるのが教員、というのは簡単。

でも,社会から必要とされる教員、でありたいと私は思います。

 

スタディサプリ、詳しい方は是非検討できていない視点をお教え下さい!