やっちゃえ先生ブログ

教員の、教員による、教育のためのブログ。 大胆かつ繊細に、実のある記事を。 民間企業→私立中高一貫校→私立高校(今ココ)。

【実践報告】生徒から寄せられたコメントを紹介します~18歳選挙権と主権者教育~

衆院選直前にまとめたこちらの授業実践についてです。

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きちんと論文化しておきたいと思いつつ、次の授業準備でなかなかそこまでたどり着けていません。

が、実際に衆院総選挙も経験した生徒たちが、Google Classroomで行っている大福帳(要は授業へのコメント)に書いてくれた言葉を紹介したいと思います。

生徒から寄せられたコメント集

①まず自分の周りから、突き動かしてくれました。

家族と話して、投票に行って、という生徒がほかにも多数。うれしいです。

18歳の投票率と因果関係が最も大きいとされるのは、「保護者が投票に行っているか?」です。投票に行っていると、子どもも投票に行く確率が相当高くなる。

子どもが、親を突き動かす、こんなにうれしいことはありません。

今回、物心ついてから全く選挙に行った形跡がなかった両親がこの雨の中選挙に行ってくれました!!政経や他の授業で習って関心があった選挙や政治のことをありのままに話して、選挙や現代政治の解説、ニュースの番組を受験勉強を理由にしてずっと観るようにしていたり、親の前で選挙権がないことを残念がりまくったら行ってくれました!マジで嬉しかったです!

②寝ずに聞いていたり(笑)

人生で一番関心を持った選挙でした。政経の授業を寝ずに聞いていたり、ラジオを聞いたり、何年も投票に行っていない両親と祖母を投票所に向かわせたり、今までにないことが色々と起こりました。そうした中で、「政治の面白さ」が学校からもっと広まればいいのになあと、地元の同級生を見てつくづく思わされました。
昨晩は池上さんの特番に最初っから最後まで、本当に面白かったです。

③授業を共有し合う教員文化、学校を超えてつくりたい。

前回の選挙でも選挙権を持っていたけれど行く勇気が出なくて行けなかった。しかし、今回学校で事前学習をしてある程度の知識があったから自信を持って行けた。 若者の投票率を上げるにはまず無知な人が多いから先生の授業を広めるのも一つの手だと思う。

④「政党支援団体」を学んだ成果?

立憲民主党、民進党共に連合の会長と話し合いをしたというニュースを見て、連合のことを授業で学んでいて良かったと思いました。

⑤進路選択にも影響を与える、教員の責任の大きさ

もし去年この授業を受けていたら政治系の学部を目指していた

 ⑥実際に、全国の18歳投票率を大きく超えました

選挙の方法や政策のみではなく、投票の原理なども勉強したおかげで、与党圧勝の裏も読めて理解が深まりました。授業のおかげで高3の投票率は高くなったと思います。

⑦そう、あなたは社会の一員!

選挙に関する知識が全くなかったので、この授業をしてくれてよかった。また、選挙前からこれに関する情報に注目することができたし、少しだけど、「社会」の一員になれた気がした。

その他、「一生役に立つ学び方だった」など、授業に対する肯定的なコメントを多く寄せてくれました。

大福帳という、ある種の権力構造がある中で感想を書かせることへの疑いと、自己批判は常に持たなければいけないけれど。

こういうコメントこそ、直視する

①模試・天気への予防線としてずっと期日前投票を推していたけれど、でもやっぱりこれが現実。

期日前行こうと思ってたけど雨続きで寒くて億劫になってしまった。当日は8:00-8:00くらいまで模試・台風。ネット投票にしたらいいのに

②こういう真面目な生徒、多いんです。

「最近の若者は~」というのは日々生徒と接していると全く思いません。

むしろ、自分なんかが投票に行っていいのか…と悩んでいます。

授業で各政党がどんな政策を掲げているのか色々調べてシェアしたりとかしたけど、絶対ここにいれたい!ていう政党がなかったから、実際の選挙の時もなんとなく希望の党に入れた。選挙ってこんなもんかって思いました。なんとなくとか仕方なくで投票する一票なら、数えて欲しくないと感じました。(投票率は上がった方がいいのかもしれないけど)

③遠い国政…

実際の選挙と並行だったにも関わらずみんなの関心は必ずしも高まったとは言えないのが残念です。でも、選挙と並行していたこと、そして自分の同級生にたくさんの有権者がいるという状況は、自分の選挙に対する関心を高めました。

恥ずかしながら、9月に行った放課後の模擬投票は、投票率は全国平均を下回るという結果でした。そこからかなり巻き返せた?気はしていますが、やはり受験と、国政への遠さと「無知なわたし」という思いを突き動かすには、まだまだ力足らず。

さいごに

昭和の不朽の名作、『銀河英雄伝説』より。

なぜ独裁者を支持し権力を与えたのか?「自分たちの努力で問題を解決せず、どこからか超人なり聖者なりが現れて、彼らの苦労を全部ひとりでしょいこんでくれるのを待っていたんだ。そこをつけこまれた。(中略)積極的に支持しなくても、黙って見ていれば同罪だ」

 政治に中立は本来ありません。

黙っていればそれはYESです。NOと言え、という意味ではありません。

「おれ中立だから」をカッコいいと思う価値観を、ゆさぶり続けたい選挙授業のまとめでした。

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