やっちゃえ先生探究記

生徒の力が引き出される「学習者中心の学び」をデザインしたい教員です。地道な形成的評価を大切に。

二者面談をしていて思わされること

現在は高2の担任をしているので、受験生になるための準備といったらいいでしょうか。来年度の履修科目決めに向けて面談をしています。 ã大ããOKãããã«ãã¼ãã大ããOKãããã«ãã¼ãããï¼»ã¢ãã«ï¼yumikoï¼½ã®ããªã¼åçç´ æãæ¡å¤§

「選ぶ」ことの意味

事実上、今回の面談と履修科目決定で進路の方向性が絞られていきます。

捨てることは選ぶこと。

「あれもこれも」から「あれかこれか」。

選択を迫られ、“おとな”になっていく過程は教育的にも重要です。

ここでヘーゲルの「自由の実感」を感じられること、つまり、

「いろいろ決められちゃってるけど、自分で決めているという実感」

これをつかんでほしいと心から思う。

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しかし、それ以前に思わされるのは次のこと。

生徒のことを知らない

普段教室で見るような姿とは異なる。それは1対1で見せる姿と大勢の中で見せる姿が違うからで、大人でも同じことだろう。

しかし、それにしても生徒のことを知らないと思う。

きょうだいの事、親の事、住んでいる地域の事、それまでの人生のこと。

そんな中で履修科目を決めるために、話せば話すほどもう少し一人ひとりの生徒と深く関わりたいという思いが増す。

もちろん生徒の中には、別に担任だからといって深く関わってほしいと思っていない生徒もいる。

むしろ担任だから一人ひとりに深く関われる、と思う方が傲慢だ。

それでも、自分が関わらせてもらうことで、その生徒の人生が少しでも良い方向に行っている(と生徒が)思えるように、最低限足を引っ張らないようにはしたいと思う。

部活の指導者の姿

ある部活で、外部コーチによるかなり厳しい指導が行われていると聞きました。

これは感覚ですが、顧問の教員は、そのスポーツや活動のことを知らない場合、部活動を通して、よくも悪くも深く関わることはできない一方で、そのスポーツや活動を経験してきた専門家としての外部コーチは、その活動を通して生徒に深く関わることができます。(そう自分は思っている)

ある運動部のコーチの指導で、一人ひとりに対して個別レッスンをこない、かなり肉体的にも精神的にもハードな状況を作り生徒一人ひとりの成長につなげようという指導があったらしい。

実際にその映像を見たわけではないけれど、話を聞く限りは結構厳しい指導だと思う。でも、その生徒たちは、コーチに今でも非常に感謝していて、人間的な成長を支えてくれる人物としてコーチのことを見ている

パターナリスティックに介入して、「いやいやそれってほぼ体罰だから!やりすぎ!」と叫んだとしても、生徒の中にある成長の実感、コーチが本気で自分の人生に関わってくれていると言う気持ちは消えないだろう。

もちろん体罰や行き過ぎた指導を容認するわけでは毛頭ない。厳しく追い詰める指導以外に、成長の実感、深い関わりをもつ指導は可能です。

ただ言いたい事は、それぐらい本気で生徒一人ひとりに向き合っているか?ということ。そこだけは思い知らされる。

外部コーチであれば特に生徒との関わりは回数は少ないし、そもそもそこまでリスクを取って関わる必要もない。

が、我々教員はどうなんだろう、と自戒を迫られる気持ちでいっぱいである。

生活の場だから根掘り葉掘り聞いたり関わろうとしまくったりするのは気持ち悪い。だが、それを免罪符に深く関わることを恐れているような自分もいる。 

話を面談に戻そう。

面談のためのアンケート

春は初めての生徒、いろいろな状況をつかむためにかなり詳細なアンケートを行いました。勤務校の先輩が残してくださっているアンケートのおかげである。ありがたい限りです。

ただ、この秋はアンケートを書かせる前に、一人ひとりに向き合うことを大切にしようと思い、まず一人一人と話すことを優先しています。月並み。

面談は1人1回◯分と指定するのではなく、まず1人1回話そうよということです。

必要であれば何度でも話に来てもらって構わない。

一応予約表を作っているのでそこに書いてもらうようにはしているけれど、生徒にとって必要な時に必要な支援をしなければ意味がない、と言う事はスポーツの世界でも言われることです。

コーチの指導がうまくいかないのは選手が求めていないから。まあこれを言うと時期を決めて面談をすること、1人最低でも1回、の意味すら怪しいんですが…

ポートフォリオに通ずる話

アンケートが詳細であればあるほど生徒のことをよく理解し、次の指導に生かせると思ってしまうが、実際のところ指導に生かせていないのならあまり意味がない。

梶田先生の指摘されているように「そんなに情報集めて何になる?」ということになりかねない。

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まぁこれはアンケートが悪いわけではなく、自分がそれを指導にいかせていないから悪いのだけど、生徒は忙しいんだなと思う。

毎日毎日課題やto doに追われ、満員電車にも揺られ、通学にも時間を費やし、7時間ろくに寝ていない。

調査ではなく受容、そこからなのかなと思う。

おわりに

親と本人の考えのズレ、これが先鋭化してきて修復不可能な対立にならないように…

そして選択を正しかったと思えるように、支援したい。諦めさせることより支援することを、と青臭いことを書いておこう。

今まで書いた面談関連の記事、アクセスが多いものを載せておきます。自分の備忘録になっているから書いておいてよかった…2年前のことですらもう忘れつつあるの怖い…

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ふせんは今でも渡しています。机に貼ったり手帳に貼ってるらしい。

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