やっちゃえ先生探究記

生徒の力が引き出される「学習者中心の学び」をデザインしたい教員です。地道な形成的評価を大切に。

一人1台の情報端末が授業で必要な理由ースマホではなくタブレット・ノートPCの学びー

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一人1台、タブレットを付与する学校も増えてきています。

海外の学校では個人のノートPCを持ち込み、課題等の提出もすべてオンライン上、というのも当たり前の昨今。

今一度自分の勤務校の環境を踏まえて、「一人1台の端末が必要」という立場で考えをまとめます。

勤務校の環境として

  • BYOD可能(授業でスマホ活用可)
  • Google classroom利用
  • 生徒個人にGoogleアカウント付与
  • ノートPCやタブレットは付与せず
  • 学校管理のレンタル専用ノートPC・デスクトップPCあり

いう状況です。

スマホの利点

実際に授業で生徒がスマホを使っているのを見て感じるメリット。

①使い慣れている

➡️端末自体への慣れ、授業中の使用に関してはフリック入力の速さが非常に重要です。

②どこでも見やすい

➡️電車通学でも通学中に手元で見られる、電車で立ったままでも、閲覧だけでなく記入もできるのは便利。

生徒の好きなタイミングでアクセスが可能とも言えるでしょうか。

LINEにすぐ画像とか転送できるのは便利ですね。

スマホの問題点

①全員が持っているわけではない

➡️高校生のスマホ所持率はかなり高いですが、稀に持っていない生徒もいます。これは紙などで対応すべきです。 が、別対応は手間がかかるのも事実。一人1台確実に持っている状況が望ましい。

②ゲーム等他の用途が多い

➡️大きいデメリットだと感じてます。

タブレットも一緒かもしれませんが、ノートPCでゲームに熱中している生徒を見たことがありません。思っている以上にスマホゲーム依存はすさまじいです。朝のHRからガンガンゲームしてます。

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③私用アカウントとの認証切り替えがうまくいかずログイン等に時間がかかる

➡️意外とあるある。高校生はあらゆる手続き等をスマホでやる(家のPCがあってもやらない)のが原因でしょうか。でもこれはPCにしても起きること。要は使い慣れているか、に帰着してしまうか。

学校で起きていること

私の勤務校は、「タブレット・ノートPCを付与はしないが私物の持ち込みはOK」という状況です。そこで起きている問題は例えばこういうこと。

①教員の負担感

➡️教員の負担、持っている生徒の負担が増え、持っている側が「やりたくないな」とワクワクしなくなってしまう

情報端末は何であれ生活を豊かに、効果的な学びを実現するためにあるのに、ガンガン使う側が意欲を削がれては本末転倒かと思います。

②私用PC持っている生徒の負担感

➡️生徒側に起きているリアル。

実際、プレゼン資料やレジュメ作成において、私用PCを持っている生徒はほとんどが役目を担っています。で、おいしいところは持っていかれている…

端末のこだわりはない

用途を限定する必要はないけれど、別にスペックの高いものがいいというわけではない。Googleの機能をある程度活用できればよいのです。起動の速さを考えたらクロームブックで構わない。

ASUS Chromebook Flip C101PA シルバー 10.1型ノートPC OP1 Hexa-core/4GB/eMMC16GB/C101PA-OP1
 

受益者負担になるのだとしても、3万円(家庭の所得に応じた補助の必要はあると思うが)で購入できます。もちろんタブレットでもOK。

当然ですが、すでに持っていて不要ならば不要で構わないです。

学校で買わせる必要はない。とにかく確実に使えるモノがほしい。

おわりに

スマホを授業で使っていると、生徒が自分のスマホに黙々と入力していて教室がシーンとする瞬間があります。未だに慣れません。

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スマホで生徒に記入してもらっている授業アンケートの分析記事。これくらいならスマホで全然問題ありません。

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関東ではもう知らない人はいないであろう広尾学園さん。「使っている」んだなあ、もう情報端末の存在が前提になっていることがよくわかる。 

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