やっちゃえ先生探究記

生徒の力が引き出される「学習者中心の学び」をデザインしたい教員です。地道な形成的評価を大切に。

中日、今季初5連勝の裏にある3つの変化

ペナントレースも終盤、残り20試合を切り、久々の最下位が現実味を帯びてきた中日ドラゴンズでしたが、ここにきて今季初の5連勝。

 

ファンとしては勝つに越したことはないのですが、もう少し早かったら、と思ってしまいますね。

とはいえ、こういう結果が出ているには理由があるはず。

ということで、私が考える要因を3つピックアップしてみます。

 

①「パターン」から脱却した先手先手の継投策

谷繁監督解任から大きく変わったのが継投策だと思います。

以前は、「パターン」「方程式」にこだわりがあり、それを崩すことを是としなかった。しかもその方程式は、今年の成績よりも今までの監督の信頼があるかどうかベース。

 

したがって、今シーズン結果の出ていなかった山井、又吉、福谷をそれぞれ先発、セットアッパー、抑え、として起用し続けたわけです。

 

その結果が、

先発にこだわった山井が1勝8敗(この1勝は中継ぎのときのもの)。

セットアッパーにこだわった又吉が4勝6敗。(防御率3.46)

抑えだった福谷が1勝2敗(防御率4.05)。

3人合わせて16試合も負けがついている。

 

すでに70試合も負けがついている中日ドラゴンズですから、

4、5試合に1試合はこの3人で負けてきた計算です。

もちろん、負けがついていなくても、勝っていたのを追いつかれたり、逆転されても打線がひっくり返してくれたり、ということで負けがついていない試合もありますから、

 

実際の感覚では4試合に1試合くらいになるでしょうか。相当今年はこの3人で落っことした試合があった気がします。

ただ、チームとしてこの現状に気付くのがあまりにも遅すぎましたね。

 

谷繁監督は、投手継投は森コーチ(今の代行)に任せているような発言をしていましたが、現状の起用法をみると、やっぱり監督の裁量も大きかったんじゃないか、と思うくらい起用法が変わったように見受けます。

 

先発をギリギリまで引っ張り、パターンで中継ぎ投入し、後手後手にならなくなったはず。(最下位なのだから継投など守りでこそ攻めないとダメなはずです本来!)

 

この3人の起用法は夏以降からかなり見直されましたが、

象徴的だったのが昨日のvs巨人戦。

6回2/3までHRの1失点だった小熊。四球を出して代打堂上が登場したとき、100球いっていないのにスパッと岡田に替えました。

 

このあたりが、野手出身の監督だと、この回まで持ってくれ、とか、代打の都合でここまでは投げきれ、と願ってしまいがちですが、さくっと替えましたね。

結果、岡田がしっかり抑えました。

 

継投策は結果論ですが、やる前から「え!?そこでこの人だすの?」というのが減っただけ、ファンのストレスは減ったはずです。こうでなければいけない、に固執すると、やっぱりまずい。

あの広島だって勝利の方程式で7回を担っていたヘーゲンスが今や先発です。

守りでこそ、攻める姿勢が必要と思わされます。

 

 

ビシエド離脱で打線の組み方に変化

①に通ずるものがありますが、ビシエドを4番にこだわった谷繁監督と、ビシエドがいない中でやりくりしている森代行の打線の組み方。

 

どれだけ調子が悪くても、ビシエドを4番に据え続けた結果、完全に打線が冷凍されてしまいました。

かつて落合監督は、絶対的4番だったブランコに対しても、「あいつだってレギュラー保証はない」と言い切り、新外国人を呼んで競わせました。

 

今の巨人のギャレットも当初から4番。しかしスランプに陥ったことで、4番を外し、下位打線で今や復活しています。

首位広島のエルドレッドとルナに関しても同様。絶対に固定しないことで、競争心をあおることで、両者ともそれなりの結果を出しています。

 

この例から考えるに、投手に関しても打者に関しても、こうでなければいけない、は落とし穴につながりやすい。

ビシエドは不調にもかかわらず4番の重圧がのしかかり、真面目な外国人選手なだけに、余計にプレッシャーがかかっていたように思えます。

 

ビシエド、ナニータなしでの5連勝は、調子の良さ、相性で打線を組み替えている今だからできたのでは、と思ってしまいます。

 

 

③捕手・杉山を固定

先ほどの固定しない策とは逆のようですが、

谷繁監督が捕手に杉山と桂を併用し続けたのに対し、

森監督代行になってからは、杉山が15試合連続スタメンマスクをかぶっています。

これは、明らかにお前が正捕手をとれ!というメッセージ。

 

まあ打撃成績で8分ほどよい結果を出しているのだから、当然と言いたいところですが、この起用が今のところプラスに働いている気がします。

勝っても負けても、チーム成績を考えて1人に経験値を積ませる。その1人はだれかというと、守りもそこそこで、何より打撃のいい杉山。という考え方は至極当然のように感じます。

ポスト谷繁の座をこのまま射止めてくれればよいのですが・・・

 

 

ということで(たまたまかもしれませんが)3つの理由が今の5連勝につながったのではないかと思っています。

 

今日の先発はルーキーの小笠原!今日こそ初勝利をつかんでもらいましょう!

ではまた!