真田丸、観てしまいました。仕事から帰宅して、5話一気に。
これでようやく、生徒からネタバレトークに付き合わされることなく済みそうなところまで来た安堵感で一杯です。笑
なんといっても今回のMVPは(毎回勝手にMVPをつけている)
大泉洋さん演じる、真田信幸でしょう。解説する前にこの絶叫をご覧下さい。
これ、字幕だと「決めた!」言い切っている感じですが、
観ている立場としては、本当に
「わたしは決めたアアアアア!!!」でしたね笑
◯振り回されてきた、男の境遇
ご覧になってない方々からすれば、なんなんだ笑と思われるかもしれませんが、
これにはいろいろと布石があるんです。
彼は主人公真田家の長男なのですが、主役は次男の源次郎信繁(堺雅人)ですし、親父は誰しもに一目置かれる名将、安房守昌幸(草刈正雄)です。
何をしても、一番になれない。頑張っても、抜きん出られない。
そういう報われている気がしない胸の内を、以前こう吐露しています。
「大きすぎる父!
なぜか私の話は聞こえない祖母!
病弱なんだかよくわからない最初の妻!
心を開かない二番目の妻!
そして無茶苦茶怖い舅!」
なんというか、感じ取って頂けたでしょうか。彼の境遇を。笑
補足すれば、祖母トリは、度量のある女性でしたが、兄信幸がしゃべると、「はあ?」と言って聞こえない振りをしてきました。弟信繁の声は聞こえるのに。
最初の妻のおこうは、結局戦乱の中での閨閥作りに巻き込まれ、やむを得ず離縁を余儀なくされましたが、それでも侍女として真田家に仕える存在。
離縁前は、なぜか事あるごとに病弱アピールで、真田家の女としてはいささか物足りなかったのですが、離縁してそばで元主人の信幸を支える立場になると、途端にいきいきします。むしろ、離縁して信幸がおこうへの愛を深めた、といってもいいでしょう。
そして現れた2番目の妻は、徳川家家臣の勇武あふれる本多忠勝(藤岡弘、)の娘。武芸の訓練をしているくらいですから、強気な性格で全く心を開かない(最近開きました!笑)し、その本多忠勝はもう一言で言えば、恐怖ですよね。(要は毛むくじゃらの藤岡弘、さんが目前5cmにいてにらまれるような生活)
そんな境遇に堪え、彼の境遇も少し好転してきた頃でした。
が、ついに太閤秀吉がこの世を去り、再び乱世へ逆戻りか…という世の中で、真田家はどう生きていくのか、を迫られる、抜き差しならぬ事態に。
◯真田家はどちらにつくのか
勢いを増す徳川か、秀吉の亡き後の政を懸命になす石田三成か。
父(昌幸・草刈正雄)は戦乱に生きた知将ですから、戦機とみれば、目が輝いてくるわけです。(この名言も好きなので紹介)
「小田原の陣で死を覚悟した北条氏政にわしは言った。『死にたければ死ね。されど生きておればまだまだ楽しいものが見られますぞ』と。」
「これはわしにとって最後の機会じゃ。わしのわがまま聞いてくれんか」
今回も「ああ信繁(弟・堺雅人)がまた策士らしくいいこといって事態がうつりゆくのね〜」とぼけっと観ていたら、
あの絶叫です。目が覚めましたね。笑
振り回されてきた男が、今までの鬱憤を全部吐き出すような絶叫。
史実はどうあれ、粋な演出だなあ、と思ってしまいました。
こじつけですが、学校でも生徒がここまで叫ぶくらい、「自分が決めた」という自覚をもてるような仕組みを講じられたらと思います。
自己肯定感の低さには、自分で何かを成すために動く、経験をさせることが1番だと思います。(生徒にも、これくらい叫ばせたいなあ。笑)
真田丸ももう残す所、10数回。
内野聖陽さんの徳川家康もすごく板についてきたし、楽しみです!
よろしければ、前回の真田丸ブログ記事もどうぞ。