やっちゃえ先生探究記

生徒の力が引き出される「学習者中心の学び」をデザインしたい教員です。地道な形成的評価を大切に。

句読点を打ちすぎる子ども…劇的に改善した一言とは?

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中学生の文章をみていると、いろいろな「クセ」を持っている子がいます。

その中でも、「うーん、どうしよう」と頭を抱えたのが、

句読点を打ちすぎる、というクセです。

 

「私は、今日は、国語の、勉強を、しっかりと、しました。先生は、少しずつ、漢字を練習、しなさいと、おっしゃい、ました。」

 

というような具合です。

小学生の時に、なんとか指導してほしかったな…と思いつつも、

一生懸命文章を書いている生徒がそこにいます。小学校でやり直せ、などと言うことはできません。いずれ直るだろう、では「放置」に近い。

さてどうやって直していこうか、と考えねばなりません。

皆さんなら、どういう風にはたらきかけますか?

 

◯国語の先生のこの一言が効いた!!

中学高校のありがたいところは、その分野の専門の先生がいるので、困ったらすぐに聞きにいけるという点です。

国語の先生に相談に行き、実際の文章を読んでもらったりしました。

結果的に、その先生に言われた一言で、その生徒の文章はかなり改善の傾向にあります。

 

その一言とは、

「一文に、点は1つ」

たったこれだけです。

早速試してみよう!!ということでそのルールを伝えてみました。

「たしかに点が多い…わかった!!」とその生徒も言ってくれました。

(伝えてみた私も、これだけでよくなるの?本当にできるの?と一瞬思ったりもしました)

 

(その数日後)

 

授業内で文章を書かせる課題を出し、生徒たちの取り組み具合を見て回る私。

課題に取り組むその生徒の近くまで来ました。

おそるおそる生徒の手元を覗き込み、文章を読むと…

なんと!劇的に改善しているのです!

しかもおおよそ正しい位置に、点を打てている!!!

本当に感動しましたし、「おお!いいね!」と思わず言ってしまいましたね。笑

生徒もほめられて、にっこにこ。国語の先生、ありがとう!!!!

 

◯なぜ、その一言が効いたのか?

課題解決のための効果的な戦略だったから。

だと思っています。

具体的に言うと、「1文に点は一つ」ルールが、

①誰でもわかる&できる ② 汎用性が高い

の2つを踏まえていたから。ビジネスの場面の課題解決でも、この2点は重要です。

 

子どもがその場で理解できるルールであり、どんな文章を書いても、そのルールが適用できる。だから、迷うことなくルールを自分で運用できる。

改めて、国語の先生に脱帽ですね。笑

 

教育の現場では往々にしてこういうことがあります。

多様な生徒のもつ課題に対し、1人1人に対応していくことが求められますが、全てのニーズに応えられる訳でもありません。

 

できるだけシンプルで、汎用性の高い戦略を提示することができる教員こそ、「力のある教員」と評価されるんだなあ…と実感する出来事でした。