やっちゃえ先生探究記

生徒の力が引き出される「学習者中心の学び」をデザインしたい教員です。地道な形成的評価を大切に。

トマトとメロン、どっちが良い?〜やけのやんぱちで暴れたりしているトマト〜

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みなさんには好きな詩がありますか?

教員の引き出しとして、詩集や名言集はかなり重宝します。

 

ちなみに、世界最古の詩は、紀元前3000年前後に作られたとされる、『ギルガメシュ叙事詩』。世界史でも必ず学ぶ内容です。ギルガメシュと親友エンキドゥの物語で、ストーリーもあって普通に面白い。

 

人間が紀元前3000年から現在に至るまで、詩は何か人の心の琴線に触れる要素があるのでしょう。だから今も残っているのではないかと思います

閑話休題

 

さて、私には好きな詩がいくつかあります。

yacchaesensei.hatenablog.com

(今読み直したら、この記事でもギルガメシュの話してるんですね・・・記憶が全くない・・・)

 

で、最近また詩を紹介する機会がありました。

そのとき出したのが、これ。相田みつをさんの詩で、結構有名なので知っている方も多いようです。

 
トマトとメロン

 

トマトにねえ
いくら肥料やったってさ
メロンにはならねんだなあ
トマトとね
メロンをねいくら比べたって
しょうがねんだなあ

トマトより
メロンのほうが高級だなんて思っているのは
人間だけだね
それもね欲のふかい人間だけだな

トマトもねメロンもね
当事者同士は
比べも競走もしてねんだな
トマトはトマトのいのちを
精一杯に生きているだけ
メロンはメロンのいのちを
いのちいっぱいに生きているだけ

トマトとメロンをね
二つ並べて比べたり
競走させたりしているのは
そろばん片手の人間だけ
当事者にしてみればいいめいわくのこと

『メロンになれメロンになれ!!
金のいっぱいできるメロンになれ!!』
と尻ひっぱたかれて
ノイローゼになったり
やけのやんぱちで暴れたりしているトマトが
いっぱいいるんじゃないかなあ

 

最後の表現がとっても好きですね。
やけのやんぱちで暴れたりしているトマト
いいなあ、こういう言葉を使えたらなあ。
 
それからこちらも。
 
みんなほんもの
 
トマトがねえ
トマトのままでいれば
ほんものなんだよ
 
 
トマトをメロンに
みせようとするから
にせものになるんだよ
 
みんなそれぞれに
ほんものなのに
骨を折って
にせものに なりたがる 

 自分の言葉で説教めいた話をするよりも、1つの詩を丁寧に読んだ方が、沁みることが多くあります。生徒の表情でわかります。詩はぐっと心を動かす。

 

お気に入りの詩があったら、ぜひ教えてください!