やっちゃえ先生探究記

生徒の力が引き出される「学習者中心の学び」をデザインしたい教員です。地道な形成的評価を大切に。

学年関係なし!ふせんで質問力を鍛える授業報告!〜企業研修・チームづくりにも使える〜

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今日は以前ご意見を頂戴した記事↓の授業実践報告です!

yacchaesensei.hatenablog.com

一言で言うと、

生徒がグループで作成した資料(新聞のようなもの)を読み、1枚のふせんに、自分で考えた「本質的な質問」を書く。という授業です。

ただ、「読む」で終わらせるのではなく、質問づくりを主眼にすることで、①主体的に読むことができ、かつ、②ふせんの内容から、さらに深める学びが期待できます。

◯変更点

ふせんを敢えて1枚しか使わない、と銘打ちましたが、

実際にはふせんは複数枚つかいました

というのも、aiueoさん(いつもありがとうございます!)の次のコメントをそのまま採用させて頂いたからです。

意見を絞ってまとめるのは難度が高そう+意見が重複しそう。なので、グループで、好きなだけ書いて、ベスト3の質問を渡す、というのはどうでしょうか?

採用させて頂いた理由は、グループ内で「発散」と「収束」が一気にできるということ。

アイディアを発散し、重要な3つに絞り込む(収束)ことができる。というのは素晴らしいなと思いましたし、

一度,ふせんを発散に使う、という思い込みを取っ払ってみたものの、ふせんは「発散」のために使うのにも適したツールだなあと再確認しました!

 

で、実際どうだったか?というと・・・

◯授業中に出た生徒のコメント!

「いい質問もらった!!」

「これめっちゃ勉強になるね。」

「その質問なら私答えられるし!!」

「え、私の質問(をグループで提出する3つの質問に)選んでよ!」

「授業終わるのはっや!!」

などなど、生徒が主役になって、他グループが作成した資料を読み込んでいましたね。ただ「他グループの資料を読む(だけ)」にならなかったのは良かったと思います。

そして、生徒同士が自然に学び合っていたので、私も楽、生徒も楽しく学ぶ、というwin-winだったような気がします。

 

◯実際の授業の進め方

以下の4つで、1セッションとしました。

・個人で資料を読む

・個人で質問をつくる

・作った質問をグループで共有する

・グループで質問を3つに絞り込む

1セッション計20分でしょうか。授業時間の関係で、1コマの授業で他の2チームの資料を見るにとどまりました(20×2=40分)が、充実した1コマでした。

絞り込むのが難しいくらい、質問の量はありましたね。

ちなみに3つに入らなかった質問は、今後の授業で発表会を行うので、そこで投げかける質問にしてもらう、ということにしています。せっかくの学び、無駄にはしません!

 

なお、20分のセッションに入る前には、「質問づくりの作法」を学ぶ材料として、

学びの技 (YOUNG ADULT ACADEMIC SERIES)

学びの技 (YOUNG ADULT ACADEMIC SERIES)

 

を参考にした簡単な説明を10分ほど行いました。

 

この本、本当に良くできています。「14歳からの」とある通り、中学生から実践できる本です。

なお、私の勤める学校では、この本に基づいたPBL(Project Based Learning) を実践しています。

また、こちらの本もとても参考になります。多少、高校〜向けかも。 

たった一つを変えるだけ: クラスも教師も自立する「質問づくり」

たった一つを変えるだけ: クラスも教師も自立する「質問づくり」

 

「質問づくり」については、今年1年じっくり研究しているテーマでもあるので、また報告記事を書きたいと思います!

(こうやって実践知を共有し合う教育現場・教員というのが当たり前になる時代がくる!と私は思います。。ユネスコスクール加盟校は当たり前のようにやっているんでしょうかね。)