ちなみにこの記事で150記事。ヨタヨタですが、だいたい1年で150記事です。
「実のある記事!」と「とにかく更新!」の葛藤はまだまだ続きそうです。
さて、「質問づくり」実践まとめ記事第4弾です!
まず、書籍にも掲載されている「全体の流れ」を整理しておきます。
今日はこの流れの青字の部分の実践報告とプチ解説です!
①教員から「質問の焦点」が提示され、生徒たちがつくり出す質問の出発点となる。
②単純な四つのルールが紹介される。
③生徒たちが質問をつくり出す。
④生徒たちが「閉じた質問」と「開いた質問」を書き換える。
⑤生徒たちが優先順位の高い質問を選択する。
⑥優先順位の高い質問を使って、教師と生徒が次にすることを計画する。
⑦ここまでしたことを生徒たちが振り返る(学んだことは何か? どのようにして学んだか? 学んだことをどのように応用できそうか? など)
※上記①~④までのプロセスは↓こちら↓
◯なぜ優先順位の高い質問を選ばせるか?
一言で言えば、「発散(たくさん出す)→収束(しぼる)」を体験させるため。この体験にはものすごく価値があると思っています。
というのも、これは、
「物事を進める」ときの型です。
社会人のプロジェクトであってもこの2つの繰り返しで進行します。
会議であっても同様です。
まずはアイディアを発散することが重要です。
発散せず収束に入ってしまう会議は、もったいないですよね。
(「クソ会議」のあり方の1つが、この「発散」と「収束」の意識がなく、言いたい人が言いたいことだけ言ってしまい、全体で発散するように設計されていないもの。言いたい人の言いたい意見だけで収束にもっていっても、これは質の高い合意にはなりません。クラス運営も全く同じです。)
※「発散→収束」と会議についてはこちらの記事とこちらの本を参照下さい
◯優先順位の高さ の基準は?
これは私の場合、以下の指示のみして、グループに任せています。
*「『重要だ』と思える質問を全員で話し合ってみて」
*「この後、質問をもとに学んでいくんだよ。」
高校生の場合は、これで十分だと思います。
「重要」という言葉の意味にある種の共通認識を生徒はもっています。
その共通認識が同調圧力にならないような配慮だけが必要です。
むしろ、生徒の意見をひろうと、
このプロセスを「自分たちだけ」でやることが面白いそう。
ちなみに私は、各グループで出た質問を集約し、
次回授業までに1枚の「質問リスト」にして配布します。
そこにはグループ名と選んだ3つの質問を載せています。
それをみた生徒が
◯「こんな質問出るんだ!」という発見・驚きと
◯「これは私も重要だと思った!」という安心・共感
の両方が得られることがこの質問作りが機能するための心的条件かと思います。
◯質問を何に使う?
ポイントは、いわゆる「平常授業内」にこの質問リストを取り入れること。
質問から、自分たちで調べ始めてまとめていく、という「総合的な学習」のような使い方が適していると思いますが、平常授業の時間数でそこまでやるのは難しい。
さらに、1回きりの質問づくりでは、「質問づくり」で鍛えたい力がなかなか鍛えられません。
なので、私の考えでは大まかに言って
「質問づくり→授業→振り返り」
のプロセスを単元ごとに繰り返していく
のがよいと感じます。実際にそうしています。そうすることで、生徒たちも回数を重ねるごとに「質問づくり」の威力を実感してくれます。
その様子をみているのは最高に楽しいです。笑
【続編はこちら!】
次回が最後の実践まとめになると思いますが、
そこで、より具体的にどういう風に教員が使っているか+どう生徒が振り返りをしているか(教員がそれをどう評価しているか)
についてまとめます。ました!
いや、教員のみなさま、本当にオススメなんです、だから懲りずに書いています。