試験を校内ノートpcで💻google form上で受験させるのにも会議で承認が必要。(ネットワークトラブルのための紙媒体も配布し、試験問題以外のタブは開かない設定+監督の目視あり)
— やっちゃえ先生@探究学習 (@Yacchaee) May 23, 2018
学校だよなあ、まさに。未来の公益のために審議にかけるけど、"ご批判"の矢面に立つのは心身元気じゃないと大変。
というつぶやきから、「話題の広尾学園さんってどうなってるんだろう?」とふと思い、
学校ホームページを見ていたら色々考えてしまったので共有させてください(笑)
今日の記事のサブタイトルが「オンラインで定期試験を実施してもいいですか?」なのは、本当はこのタイトルで記事を書こうとしたんだけど、調べていたら広尾学園さんのホームページで気になることがたくさんあったので…です。
①常勤教職員1人あたりの生徒人数が…!
中学入試で240人・高校入試で40人入学するので、
中学で720人・高校で840人、合計1500人以上の生徒が在籍する学校となる。
学校規模としては中高一貫校として、中〜大規模に属するでしょうか。
気になるのは教員1人あたりの生徒比率。HPによると、
これを見てきっと多くの学校教職員は思うことは、
「常勤の教職員、多い!!!!」
ということではないでしょうか…。
常勤の教員1人あたりの生徒は、約13人くらい。
これはどうなんでしょう、比較する軸を持っていないのですが、教員としては常勤教員と非常勤教員の割合を加味しても「手厚いな」と思います。
今これをご覧になっている保護者の方、学校選びをされる際は、必ず「教員1人あたりの生徒数」に注目することをおすすめします!! 《こちらもどうぞ:学校選びはココをみて!〜広報担当教員が思うポイント3つ〜 - やっちゃえ先生ブログ》
②部活動ではこんな規定が…!
色々と力を入れている学校だと、必ず「文武両道」をうたっています。
文武両道というのは結局「勉強している」ということなんだ!と喝破されたのはこの前の溝上先生の本でした。
【書評】『アクティブラーニング型授業の基本形と生徒の身体性』は超オススメ!〜これが1000円でいいのか!?〜 - やっちゃえ先生ブログ
アクティブラーニング型授業の基本形と生徒の身体性 (学びと成長の講話シリーズ)
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で、広尾学園さんももれなく、「文武両道」をうたわれています。
が、それと合わせて運動部の練習量が「週3日以内」と書いてある!
学校改革を行うとなると、部活動をどうするか、というのは必ず議論になるけれど、実際週3日以内という規定を設ける学校はそうそうないと思います。
③授業を私物化しない工夫…!
HPを訪れた人がおそらく全員観るであろう「教育の特色」に飛ぶと、最初に出てくるのがこれでした。
実際形ばかりになっていないか?どう運用しているのか?など現職教員としては疑問が尽きませんが、学校単位で学びの質を担保する仕組みがあるのは強い。
「学校単位で学びの質を担保する仕組み」学校を選ぶ際に保護者だったら私は質問しちゃうかな…
④授業のシラバスが…!
これは驚き。1つ1つの授業のシラバスがオンラインで掲載されている…
・オンラインシラバス|保護者サポート|広尾学園 中学校 高等学校
読んでいると、私が担当している同じ公民科の必修選択の授業では、
なお、授業中はPCを常備してください。
としれっと書いてあるものも、気になる(笑)
シラバス検索もしやすいし、選定教科書や成績算出方法なども載っている。
さながら大学のシラバスだ。
でも間違いなく、これも広義の「高大接続」ですよね。
高校と大学の学びの質は当然違うものだけれど、授業設計を公開する、授業を私物化しない、という点で教員・学校の果たすべき役割は同じでしょう。
なぜ公開しているのか?
注目したいのはこのシラバス公開が「保護者サポート」の一項目として載っていること。
つまり、あくまでシラバス公開の目的は保護者サポートである、ということになる。
勤務校で「シラバス公開しましょう!保護者サポートのためです!高大接続ですよ、授業を私物化しないで、知を共有していきましょう!」
と提案しても、「余計な仕事増やしてんじゃねえ」というのは確実に言われるでしょうね(笑)「どの組織にも抵抗勢力はいるんだ」というのはカルビー会長の松本晃さんがおっしゃっていましたね(笑)
こういう施策をトップダウンで行ったのか、教員の議論の中で出てボトムアップで行ったのか、その辺りが気になるのでまた研修会とかでお目にかかったら聞いてみたいです。
こういう記事を読むと、猛烈な改革をトップダウンでやらざるを得なかった、その結果としてなのかな?と推測してしまいます。
おわりに
ホームページにはいいことばかり書いてあるのが普通だし、
実際現場にいれば清濁併せ呑んでむせ返りながらやっているようなこともあるのだろうけど、それでも「支持されている」学校に見習うべき点は多いはず。
今人気校でも5年後はどうなるか本当に分かりませんからね…
指導要領改訂も、新たな学校づくりのチャンスと捉えて、自分の力を生かしたいと思います!