大型連休、と聞くと、まず教員は「部活」の予定が頭をよぎるのですが、今年度は幸いにも休みが多く取れました!
そして実家から家族がきてくれました!
混雑を承知でしつつも楽しかったGWでしたが、普段の生活では実感しにくいことを感じる機会にもなりました。
それを一言で言うと、
都心を高齢者と一緒に観光するのは大変でした!乳幼児をお連れの方々も大変そうでした!ということです。
85歳祖母と電車移動
自分の住んでいるところから東京都心に出るまで、電車を使うことが基本です。
公共交通機関のバリアフリー化については、引率行事の際に気にするくらいで、車椅子の方の乗車誘導などをされているシーンをたまに見たり、「整備されているだろう」くらいの感覚しか持ち合わせていませんでした。
しかし、実際に足腰の弱い祖母と移動すると、いろいろなことがわかりました。
通路が狭い!
JR渋谷駅ホームの写真ですが、見てすぐわかるように通路がなかなか狭く、絶えず人が並んでいるのでこの狭い道をうまく歩いていかなければなりません。
車両数が多い=ホームが長い
その分、様々な改札を利用できるのは便利です。が、一方で、自分がどこの改札で降りたいのかを事前に把握しておかないと、狭い通路で立ち止まったりすることになり、大変です。狭く混雑したホームを歩いていかなければなりません。
その点で、こういうサイトは大変助かりました。
東京駅での乗り換えに便利な階段・エスカレータ・エレベータに近い号車・ドアの位置 - 電車の乗車位置を案内
車椅子・ベビーカー・スーツケース…
祖母は車椅子を利用するほどでもないのですが、車椅子やベビーカーでの移動はさらに大変だろうと感じました。
ベビーカー@公共交通機関利用に関しては、こういうデータもありました。n=いくつ?という疑問もありますが。
また、大型スーツケースを抱えて移動されている観光客の方々も見かけましたが、エレベーターがあまり広くないので、ベビーカー、車椅子、スーツケースの方が並び、ホームから改札に行くだけで5分はかかる、というような状況もありました。
地下鉄とJRの空間利用の違い
地下鉄の場合は出口がいくつかあり、道路を挟んでいるため改札階につながるエレベーターとエスカレーターは、地上から見つけるのが大変でした。
が、一方で、地下鉄は改札階からホームまでの設計がゆったりしているように感じました。スロープも多いし、通路も広い。
これは歴史的なこともありますが、都心になればなるほど地下のスペースは地上よりもゆったり使えるから?かと思いました。
比較するとやっぱりメトロの方が綺麗だし、通路も広いです。
【地下鉄】主なバリアフリー設備|東京メトロ
ディズニーリゾートのバリアフリー
大型連休に高齢者を連れてディズニーに行くのは無謀な気がしました。
でも、正直言って、想像を超えるユニバーサルデザインでした。
そういう視点でディスニーに行ったことがなかったのですが、祖母も「混んでるけどこれだけサポートしてもらえたら快適だねえ!」とのこと。
実際に利用したのは、
- 車椅子のレンタル
- ゲストアシスタンスカード
です。500円で車椅子がレンタルでき、アトラクションの予約・個別対応もしていただけました。
ちなみに、ゲストアシスタンスカードの内容はこういうものです。
列に長時間並ぶことが困難な方は、待ち時間のあいだ、列の中ではなく別の場所で待機することができます(列の途中にあるショーや演出はご覧いただけない場合があります)。なお、ご利用いただくまでの待ち時間は、列に並んでいる時間とみなします。その間に他の対象施設をご利用いただくことはできません。ご案内が可能な利用時間はキャストがカードに記入します(お手伝いの内容やアトラクションの特性により、待ち時間は列に並ぶ方よりも長くなる場合があります)。
アトラクションではカード1枚につき4名(本人+同伴者3名)、キャラクターグリーティング施設ではカード1枚につき10名(本人+同伴者9名)のご案内となります。
- ※ゲストアシスタンスカードはアトラクションの待ち時間を軽減することを目的としたツールではありません。また、利用規定の緩和はありません。
同伴者も3名まで同じ対応をしてくれるので、助かりました。
スタッフの方の対応も、非常に行き届いていて、「車椅子だから◯◯」「高齢者だから◯◯」といった思いをすることはなかったです!
詳しくはぜひこちらをご覧ください。私は想像以上でした。
おわりに
こういう形で現実から発せられる「どういう社会をつくりたいか、つくるべきか、つくれるか」という問い。現実は複雑です。でもその複雑な現実を生徒と一緒に考えたい、と思った大型連休の一幕でした。
2020年の東京オリンピックで、「東京」「日本」はどう評価されるのでしょうか…?