やっちゃえ先生探究記

生徒の力が引き出される「学習者中心の学び」をデザインしたい教員です。地道な形成的評価を大切に。

2019年出版の「教育」関連本ベスト5を選んでみた!ー学びをデザインするためにー

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今年は業務量がさらに増えたこともあり、ブログのエントリ数も減ってしまいました…

が、読書量は90冊程度となんとか最低ラインに乗ったかと。

※これはいわせんこと岩瀬直樹先生の現職時代(週3冊)にははるか及ばず、もどかしさも残る結果です。

とはいえ、良かった本は良かったので、ぜひ紹介!

せっかくなので2019年に出た本のみで5冊選んでみました。

特に順位づけをしてはいませんが、トップ5を選べと言われたらこれらを選びます!

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研究授業を見学するときに、外してはいけない1つのポイント

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久々の更新。11月は圧倒的に残業せざるを得なくなっています。汗

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不覚ッ…!!圧倒的多幸感ッ…!!!

そんな日々の間隙を縫って出席したとある研究授業。目玉となる授業は40人くらいの見学者が入る盛況っぷりでした。

最近の研究授業といえば 

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これからの修学旅行・校外学習のカタチを考える ー「恒例の行事」から「選択するツアー」へー

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英語外部検定利用入試の延期が決定した11/1以降、教育をめぐるニュースや議論が活発になされている印象を受けます。(教育は誰もが経験した分、語り合い共通了解を紡げる可能性を感じやすい一方、各人の教育経験にかなり依存するので難しさもあります)

そんな中、今日出ていたこちらのニュース。修学旅行のしんどさについてです。

京都新聞社では9~10月に宿泊学習への考えを問うアンケートをインターネットで実施し、780件の回答があった。負担が大きいと答えたのは、保護者や経験者など教員以外の回答者で27%、教員は89%だった。

修学旅行はしんどい?

上の数字だけ見ると、教員以外の「しんどさ」が深刻であるかといえば、量の面では一概に言い切れないところがあるでしょう。というのも、

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【書評】苅谷剛彦/石澤麻子『教え学ぶ技術ー問いをいかに編集するのか』 ー探究学習に誘う効果的なチュートリアルとはー

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読み、書き、考える。

このプロセスを通して人は学ぶ。そのコツをいかに教員は教え、生徒は学ぶのか。その技術を「追体験」することで学ぶ1冊

教員側の視点と、学生側の視点が両方メタレベルで語られることで、how toにとどまらない広がりを持っており、探究をガイドする教員のあり方を模索する身として、唸る記述が多くありました!

教え学ぶ技術 ──問いをいかに編集するのか (ちくま新書)

教え学ぶ技術 ──問いをいかに編集するのか (ちくま新書)

 

チュートリアルって?

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トロッコ問題を教えることの何が問題か?ー扱い方の3つの問題点と、MITのチェックテストを紹介しますー

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カウンセラーの授業でトロッコ問題を扱ったことで、不安を覚えた小5,6の生徒のご家庭が学校に申し出た結果、学校が謝罪した、というあのニュース。

ニュースを見た時の感想をまず貼っておきます。

  

学校が家庭と電話なり面談をして「配慮が足らず申し訳なかった、全力でフォローする」ということで済むケースに思えたけど、そうならなかったのは何故か?


結論を先にいうと、

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