今日も指導要領改訂案について昨日の続きを書こうと思っていましたが、その裏(?)で、指導要領異常に現場に改革の意識を与える話が進められていました!
◯教員以外でも引率可能に!
まずはこちらの記事をご覧下さい。(端的にまとまっています!)
どれだけ実効性をもって実現するかはさておき、
ひとまずこれを読んでの私の感想は、
「なんという朗報!!!」でした。
まだ何も動いていないのにぬか喜びですね(笑)
というのも、部活動の実態に(少しばかり)頭をもたげていたからです。
部活動の実態に関しては、過去も何度か記事にしていますが、少し検討の角度を変えたこちらの記事がよくアクセスを頂いています。(それ以外は当ブログの「部活動」カテゴリーの記事をご参照頂ければ幸いです。)
◯この議論で必ず出される「批判」
一言で言うと、先の読売新聞の記事中にあったこの部分でしょう。
中学、高校の部活動では、現在も外部指導者が導入されているが、責任や待遇などが曖昧なため、顧問の教員の補佐役にとどまっていた。
実は、今も「外部指導者」は存在しますし、存在してよいのです。
しかしながら、
①これまで「外部指導者」に関する法令上の規定がなかったこと
②それゆえ、立場が曖昧であること
③結果として(事故等のマイナス面の)最終的な責任を負うことが出来ず、結局「教員」が責任を負うということ。
という状況が今も続いています。
この状況に風穴をあける意味でも、4月からの変更はもっと取り上げられてほしいと思ってしまいます!
◯でも、誰が採用し、誰が給与を払うのだろう。
ここで公立と私立の差が出ると思っています。
きっとこの変更で、公立学校の部活動は運営の見直しが行われたり、この話が議論を呼ぶでしょう。もっというと、上が動けば、現場も動かざるをえません。
採用は自治体や教育委員会が管理して行い、給与も公務員と同様、税金から支払われるのであれば、個別の学校にリアルな痛み(人件費)は0に等しいはずです。
ところが、私立はどうでしょうか。
私立の教職員採用は、その私立学校に委ねられています。
当然、給与の支払いは、その私立学校法人が行うことになります。
しかし、現状の教員だけでなりたっている部活動のために、
わざわざ地域指導員を雇用する余裕はあるでしょうか?
教員以外ですでにコーチとして招聘している人間以外に、新たに採用するでしょうか?
そう考えると、私立学校は(残念ですが)この変更の影響をあまり受けないのではないか、と私立学校教員である私は感じています。
◯そもそも部活動は
あまりこれは大きな声で言いたくありませんが、部活動は
あくまで「生徒の自主的、自発的な参加により行われる」(学習指導要領)ものとして、教育課程外の扱い
であるという原点は忘れてはなりません。
もちろん、部活動自体には大きな教育的意義があり、子どもからも、保護者からも、そして社会からも部活動が望まれて現在に至っていまず。
ですので、杓子定規に原点回帰せよ!というつもりはありません。
ただ、この部活動が「ブラック教員」と言われる悲惨な実態を生み出していることも事実なのです。だから、手を入れるべきであることは間違いありません。
◯おわりに
①今日たまたま授業で「労働」を扱ったとき、生徒たちから
「教員だけは絶対になりたくない、先生たちをみてると忙しそうだし、大変そう。休みも少ないし、自分はなれないと思う」と言われたのは切ないですね。
一生をかけるに値する仕事であると感じているのに、否定的なイメージからスタートせねばならない職業だと生徒に感じさせたくはありません。
②ベネッセのこちらの記事はもう少し掘り下げて書かれていました。