やっちゃえ先生探究記

生徒の力が引き出される「学習者中心の学び」をデザインしたい教員です。地道な形成的評価を大切に。

冬休みに突入したら教員がすぐに取り組むべきことは?ー学校種を問わずできることー

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年明けのHRの準備、あるいは授業準備、そのための教材研究、と言いたい気持ちもありますが、それらより先に着手したいのは、この2つ。

  • 生徒のオススメの本を読む
  • 生徒のオススメの映画を観る

どうやって知るか?

もちろん個別に会話する中で聞けばいいのかもしれませんが、年度始めの自己紹介にそれを書かせる項目を作っておくとスムースです。

年度始めの自己紹介やアンケートなど、生徒に自分のことを教えてもらう機会があるはずです。 

www.yacchaesensei.com

そこで書いてくれていたものを再確認して、ひっそり読んだり、

あるいは冬休み前に「前に〇〇をオススメしてたよね、やっぱり良いの?」と話をふって、読んだり観たりします。

KindleとAmazon Primeのおかげ

この試みのフットワークを軽くしてくれている必需品。

Kindle Paperwhite、電子書籍リーダー、防水機能搭載、Wi-Fi 、8GB(Newモデル)

Kindle Paperwhite、電子書籍リーダー、防水機能搭載、Wi-Fi 、8GB(Newモデル)

 

Kindleは別に専用端末でなくとも、専用のアプリがあるので、お手持ちのスマホで読めます。ハイライト機能・メモ機能はかなり改善されてだいぶ使い勝手がよくなった印象。家にいながらポチってすぐに読めるのは強い!

それから今更ながらのAmazon Prime Videoのサービス。HuluやNetflixでももちろんOKですが私の場合は買い物もあるのでこちら。全部入会しても良いとは思うんだけど観る時間が取れなさそう。

Fire TV Stick

Fire TV Stick

 

 映画もとりあえず年度始めに「ウオッチリスト」にホイホイ入れておいて、あとで観るといった感じ。

*ウォッチリストの使い方!プライムビデオ見放題を便利に使う!動画を後で観るには? - やってみよう!Amazonビデオ

もちろん自分もオススメ本や映画を伝えていく

折に触れて授業では単元に関連したものを紹介していますが、クラスでも冬休みに読みたい本や映画を勧めます。 

目の見えない人は世界をどう見ているのか (光文社新書)

目の見えない人は世界をどう見ているのか (光文社新書)

 
バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)

バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)

 
競争社会の歩き方 - 自分の「強み」を見つけるには (中公新書)

競争社会の歩き方 - 自分の「強み」を見つけるには (中公新書)

 

振り返りもそうだけど、生徒に「書け書け」と言って教員が書かなければ、なかなかやらない。大人もやってるならやろうかな、という好奇心というか、思春期の「面白がりたい心」をくすぐりたいのです。

Google Classroomに月ごとの振り返りを書かせていて、ある月から自分も書くようにしたらやっぱり生徒は面白がっていたし、会話のネタが増えたわけです。

このあたりの考え方は、名著『イン・ザ・ミドル』のナンシー・アトウェルの姿に影響されていなくもない。

イン・ザ・ミドル ナンシー・アトウェルの教室

イン・ザ・ミドル ナンシー・アトウェルの教室

  • 作者: ナンシー・アトウェル,小坂敦子,澤田英輔,吉田新一郎
  • 出版社/メーカー: 三省堂
  • 発売日: 2018/07/21
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログを見る
 

www.yacchaesensei.com

なぜ冬休みなの? 

これは夏休みにすべきことではないか?と言われればそうですね笑

長い休みであれば、クラス全員とはいかなくても、かなりの人数のオススメ本・映画に触れることができるはずです。

ただ、冬休みも意外と重要。高校の場合は、行事が少なくなっていく冬、部活の大会等も減り生徒の動きが1年で最も落ち着く時期でもあります。

夏休みは長すぎて、あるいは生徒の方にも動向がありすぎて、話題に事欠かないのです(小声)

冬であれば、秋からつづく進路選択の面談等があり、個々人の今後に向けて信頼関係を高めていきたい時期になります。

冬休みに見て、新年会ったところでその話をすると、読んでくれたり観てくれたりしたことは誰にとっても嬉しいよう。

とはいえ…

やった方がいいからやっている、というより、

やりたいからやっている 感覚の方が近いです。

  • 生徒のオススメに触れ「信頼関係」をつくる行動

でありながら、

  • 自分自身の見識を広める「投資」

にもなる読書と映画鑑賞。一石二鳥です。

おわりに

本や映画に親しむ経験は家庭の経済力や文化資本にも依存すると思うので、一概にできることではないという意識は一応持っているつもり。でも、本なら学校図書館がある。

教育という個別具体の最適を目指す営みをしながらも、だれでも嬉しいと思ってくれるような、信頼関係を作る上でできる普遍性のあることをしたい

でも過度な負担になってはいけないし、かと言って教室という権力空間(涙)で見えている生徒の姿でわかった気にもなりたくない。

できることを地道に、でも楽しくやれるのはありがたいことです。