ようやく怒涛の6月が終わり、ブログ書きたい欲がたまっているので7月は書きたいことをつらつらと書き、読みたい本を読めると思うと、うきうきがとまらない!
さて、いま読んでいて猛烈に面白いのがこちらの本。
- 作者: ノーム・チョムスキー,レイ・カーツワイル,マーティン・ウルフ,ビャルケ・インゲルス,フリーマン・ダイソン
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2017/04/25
- メディア: Kindle版
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世界の偉人たちへのインタビュー集。とってもおもしろい。前作の知の逆転 (NHK出版新書) も非常に評判が高く、今回の『人類の未来』も20万部を突破している。
吉成さん、実はノーベル賞利根川進さんと結婚していた!
吉成さんの博識と、引き出し方のうまさでこの対談本が成り立っているのだが、彼女について調べてみると、いろいろと驚いた。
利根川進(72)の息子、利根川智(18)米MITの寮で死亡 妻は元NHK、吉成真由美(58)3児の母 - NAVER まとめ
利根川さんの再婚相手だったことも驚きでしたが吉成さん自身もMIT,ハーバード大学出身とものすごい経歴、そして息子さんの死…という悲しみに直面した方だった。
(最近、やはり人生の中で大切な人を失ってきた人の「度量」たるや、と感じることがあるが、そんなことも感じさせる対談本)
世界のAI研究を引っ張る「究極の思考マシーン」
話を本題に戻しましょう。冒頭の写真は、AI研究者の中で知らない人はいないとされるレイ・カーツワイル氏。「シンギュラリティ」という言葉を提唱したことでも有名。彼は64歳で人生初めての会社勤めを開始、その勤務先はGoogleだ。
「究極の思考マシーン」「じっとしていない天才」というあだ名は、彼の功績をたたえてつけられた名だ。
そんな彼が、”教育”について語っていた部分があったので、紹介したい。
子供だけでなく大人にも教育しなければならないこと
入手できる情報を駆使して、どのように問題を解決するかという、問題解決能力です。情報を入手できるからといって、問題解決が簡単になるわけではありません。
”問題解決能力”を養う授業をしなければ、と思わされる(ミーハー)。
問題解決、というのは簡単だが、個人的には、頭を使って、「でき(そうに)なかった」ことを「できる」ようにすることだ、と理解している。
もちろん、何が必要かということは直接的に言及されていないが、「情報を常に携帯していることができる」のだから、知識の詰め込みに意味があまりないことは異論の余地がないだろう。
そのためにどうするか?
「実践することで学ぶ」というのは、教育の正しいあり方だと思います。私自身、学校の授業から何かを学んだということはなくて、すべてプロジェクト実践することで学んできました。
さすが、「じっとしていない天才」だ。
学校で、そのような問題解決を伴うプロジェクトをどこまで走らせることができるか、だろう。
個人的に民間から転職してきて思うのは、学校だとどうしてもプロジェクトのためにプロジェクトを走らせることがある、ということ。
そうではなくて、実生活に結びついたプロジェクトにしなければならない。その意味で、18歳選挙権もあいまって主権者教育は行いやすいプロジェクトなのかもしれない。
1学期にできなかったので、秋の初めに昨年度までのものを改良して絶対に行いたい。
基本的に学校は不要なのか?
この問いに対して、カーツワイル氏は「不要」と言い切らなかった。
学校の最も重要な役割は、ほかの人たちと出会って、一緒に遊んだり、作業したりすることを学ぶということでしょう。
お、となると、高校の意義は何だろう。
もちろん、高校生も大いに遊ぶこと、一緒に作業することは大事だが、なんだかそれってむしろ、問題解決を伴うプロジェクトを実践で学べない学校は「部活」の場であったってよい、という主張にもならないだろうか。
言い過ぎ?
でも私たち教員はそれくらいの危機感をもって、「学校教育」に向き合わねばならない。
おわりに
テストやレポートの採点が終わったらじっくり”プロジェクト”を練ろう。民間企業からタッグのお誘いもいただいている。このチャンスは生かさねば!
ただ、高3生なんかだと、受験・進度のジレンマが付きまとうんだけどなあ…